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デフォルトゲートウェイとは?仕組みと調べ方をWindows・Linux・Ciscoで図解

動画と記事で学ぶ / IP・通信プロトコル

デフォルトゲートウェイをCCNA初学者向けに解説。同じLANと別LANの通信を構成図で追い、ARP、IPとMACの違い、Windows・Linuxの確認を説明します。

ここからは、記事でゆっくり確かめましょう。図や操作の例を見ながら、気になるところから読み進めてください。

同じLANのPCには通信できるのに、別のLANのサーバーには届かない。そこで出てくるのがデフォルトゲートウェイです。PCが別の網へ出るために、最初に通信を預ける相手として考えます。

図ではPC-Aが172.27.81.15/24、同じLANのPC-Bが172.27.81.35、R1が172.27.81.1、別LANのサーバーが172.27.92.25です。同じLANへ送る場合と、R1へ預ける場合を比べます。

PC-A・PC-BとL2スイッチを含む172.27.81.0/24のLANをR1が172.27.92.0/24のサーバーLANへ接続する構成図
構成図:同一LANのPC-BへはL2スイッチで転送し、別LANのサーバーへはR1を経由します。灰色の線は接続、青い点線は転送方向です。 タップで拡大できます。IP・数値は説明用です。

同じLANの相手なら、その相手へ渡す

PC-AとPC-Bは、この例では同じ172.27.81.0/24のLANにいます。PC-Aは宛先への経路を選び、同じLANへ直接送ると判断します。デフォルトゲートウェイを、すべての通信の中継先にするわけではありません。

次に必要なのは、PC-BへEthernetで渡すためのMACです。ARPは同じLAN内でIPv4の相手のMACを調べる仕組みです。まだ知らなければ「172.27.81.35を持つ相手は誰か」と尋ねます。

用語の補足:/24は、何を区切っている?

IPv4の先頭24ビットをネットワークの範囲として使う指定です。この例では172.27.81.0/24と172.27.92.0/24が別の範囲です。範囲を計算する話と、実際に同じLANへ収容されているかの確認は合わせて行います。

応答でPC-BのMACが分かれば、そのMACを宛先にして送れます。途中にL2スイッチがあっても、同じLAN内の転送です。R1を経由させる必要はありません。

ただし、IPの範囲が同じだけで必ず直接届くわけではありません。別VLANへ分けられていれば、同じL2のやり取りはできないことがあります。アドレスの範囲と、実際に同じLANへ収容されているかを合わせて読みます。

別LANの相手なら、R1へ預ける

サーバー172.27.92.25は、PC-Aの/24の外です。ここでは個別の経路がない基本例として、デフォルトゲートウェイR1へ預けます。次に渡す相手はR1なので、ARPで調べるIPも172.27.81.1です。

では、IPの宛先までR1になるのでしょうか。IP宛先はサーバーのままです。この区間のEthernet宛先MACに、R1のMACを使います。最終的に届けたい相手と、いま渡す相手を別の情報で指定しています。

用語の補足:ARPは、インターネット中のMACを探す?

ARPは、同じLANの隣接相手についてIPv4アドレスからMACを調べる仕組みです。ルーターを越えたサーバーのMACを、PCが直接調べるためのものではありません。

情報 端末からR1へ送る値
IPの宛先 172.27.92.25:最終的な通信相手
Ethernetの宛先MAC R1のMAC:この区間の次の相手
ARPで尋ねるIPv4アドレス 172.27.81.1:ゲートウェイ
ゲートウェイ:IP宛先とMAC宛先を分ける。R1は経路表で次へ転送します。宛先IPは通常ルーティングだけでは変わりません。 同一ネットワークのPC-B(172.27.81.35)へは、PC-BのMACを解決します。
パケット交換の時系列:構成図のPC-AとR1だけを取り出した図です。ARP要求は同じL2ネットワークへブロードキャストされます。 タップで拡大できます。

交換図は、構成図からPC-AとR1のやり取りだけを取り出したものです。ARP要求は同じL2ネットワークへブロードキャストされ、R1が応答します。PCがルーター越しのサーバーのMACを直接尋ねているのではありません。

R1は受け取ったIP宛先を自分の経路表へ当てはめ、次の出口を選びます。通常のルーティングは、最終宛先IPを書き換える処理ではありません。NATでアドレスを変える場合は、別の機能として分けます。

仕様の確認:RFC 1122:ホストの経路選択。

設定のGWと、実際に選ぶ経路を確かめる

設定画面のGW欄を見ると、基本の出口は分かります。でも、特定の宛先向けの経路やVPNがあれば、今回の通信は別の出口を使うかもしれません。IP・マスクを見た後、経路表へ宛先を当てはめます。

Windowsならipconfig /allで設定、route print -4でIPv4経路、arp -aでARPを見ます。Linuxのip -4 address、ip -4 route、ip neighも、それぞれの確認に対応します。

Windows:
ipconfig /all
route print -4
arp -a

Linux:
ip -4 address
ip -4 route
ip route get 172.27.92.25
ip neigh
Linuxの説明用出力:
default via 172.27.81.1 dev eth0
172.27.81.0/24 dev eth0 proto kernel scope link src 172.27.81.15

出力のdefault via 172.27.81.1 dev eth0は、デフォルトの次ホップがR1、使う口がeth0という意味です。直接接続の172.27.81.0/24は、同じLANへ送る経路です。二つを比べると、相手で出口が変わる理由を読めます。

Linuxのip route get 172.27.92.25は、その宛先で選ぶ出口や送信元を調べる例です。複数の口やVPNがあるときほど、GWを設定した事実と、実際の経路選択を分けて確認したいところです。

仕様の確認:Microsoft:ipconfig。

L2スイッチの管理用GWと、ルーターの経路は別

L2スイッチ自身にも、SSHや監視などの管理通信があります。そのスイッチがIPルーティングしない場合、別LANへ管理通信を送るためにip default-gatewayを設定する例があります。

これは、つながるPCすべてのゲートウェイを設定するコマンドではありません。PCはPC自身のIP・マスク・経路で出口を選びます。スイッチ自身の管理通信と、PCの通信を分けて読めば用途が分かります。

IPルーティングする機器の確認例:
show ip route
show ip arp

IPルーティングしないL2機器の管理用設定例:
ip default-gateway 172.27.81.1

一方、IPルーティングを行う機器は、経路表のデフォルトルートなどで転送先を選びます。名前にdefaultが付くからといって、L2スイッチの管理用設定をそのままルーターへ当てはめません。

まず「この機器自身が送る通信か」「他の端末のパケットを中継する役割か」を確かめます。同じGWという言葉でも、誰の出口を設定しているかを示すと、コマンドと構成図を対応させやすくなります。

LAN内は通るのに、別LANへ出られないとき

PC-Bへ届いてサーバーへ届かないなら、同じLANの一部の通信は成立しています。次はPCがR1を出口に選んだか、R1のMACを解決できたかを見ます。直接つながる渡し先から先へ進むためです。

R1へ渡せるなら、R1以降の経路、FWの許可、サーバー側の応答を調べます。要求がサーバーへ届いても、PC側へ返す経路がなければ、PCには成功の結果が戻りません。

観測結果 確認する候補
PC-Bへ届くがR1のARPが解決しない GWのIP誤り、VLAN、R1のインターフェース
R1へ届くが外部IPへ届かない R1以降の経路、ACL、宛先、戻り経路
外部IPは使えるが名前で失敗 DNS設定と名前解決
一部ネットワークだけ失敗 端末の個別経路、マスク、宛先別の経路

表は、分かった範囲から次の候補を選ぶために使います。IPでサービスを使えて、名前だと失敗するなら、GWだけを直すよりDNSの名前解決へ進めます。症状が変われば、見る機能も変わります。

GWへのPingが返らないことだけで、GW故障とは言えません。Pingへの応答を制限しながら転送する場合もあります。ARPと経路、目的のサービスを合わせると、機器自身の応答と中継の動作を分けて調べられます。

マスクが違うと、相手のいる範囲を誤解する

マスクが/24のはずなのに/16になっていると、PCが直接送れると考える範囲が広がります。本来は別LANの172.27.83.35へ、R1を使わず直接ARPを試すことがあります。

その場合、GWのIPを正しくしても、宛先を同じLANと思っている判断は直りません。GWだけを見るより、IP・マスク・選んだ経路を一組で読む必要があります。

また、今回の基本例ではPC-AのARP表にサーバー172.27.92.25のMACがなくても異常ではありません。PC-Aが調べるのはR1のMACです。どのIPのMACが必要かは、先に選んだ経路から決まります。

変更するなら元の値を控え、変更後は同じLAN、GW、業務の宛先、名前解決を分けて試します。「別LANはR1へ預ける」を、設定値と実際の送信先で説明できれば、ゲートウェイの意味を通信の動きとして理解できます。

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