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tracerouteの仕組みとは?tracertとの違いと結果の見方

tracerouteは、TTLを1から順に増やしたプローブを送り、各ルーターがTTLを0にしたとき返すICMP Time Exceededを利用して経路上の応答点を表示します。Windowsのtracertは通常ICMP Echo、Linuxのtracerouteは既定でUDPを使う実装が多く、方式の違いでFW通過結果も変わります。

この記事でわかること

  • tracerouteはなぜ経路を表示できる?
  • tracertとtracerouteは何が違う?
  • 結果をどの順番で読む?
  • アスタリスクが出たら何を確認する?

この記事はネットワークエンジニアの仕事内容の各論です。工程の全体像から確認したい場合はそちらへ。

設計構築チャンネル関連動画:トレースルートを徹底理解!NWエンジニア必須スキル
けんと@設計構築チャンネル
けんと@設計構築チャンネル
tracerouteの仕組みは成功・失敗だけで見ず、送信元インターフェース、宛先、名前解決、戻り経路を固定して試します。条件が変わると、結果の差を原因へ結び付けられません。

tracerouteはなぜ経路を表示できる?

先に答えると、tracerouteは、TTLを1から順に増やしたプローブを送り、各ルーターがTTLを0にしたとき返すICMP Time Exceededを利用して経路上の応答点を表示します。Windowsのtracertは通常ICMP Echo、Linuxのtracerouteは既定でUDPを使う実装が多く、方式の違いでFW通過結果も変わります。

tracertとtracerouteは何が違う?

それぞれの役割と、実務で見るところを次の表に整理します。

仕組みと判断軸
項目 仕組み・役割 実務での判断
TTL ルーター通過ごとに1減少 0になったルーターが通常ICMP Time Exceededを返す
プローブ方式 ICMP・UDP・TCP OSとoptionで変わる
RTT プローブ往復時間 片方向遅延や帯域を直接示さない
表示IP ICMPを返したインターフェース 必ずしも転送インターフェースや装置名と一致しない
構成・処理フロー
PC --TTL=1--> R1 --TTL=2--> R2 --TTL=3--> R3 --TTL=4--> Server
       ICMP       ICMP       ICMP       destination reply
   Time Exceeded Time Exceeded Time Exceeded

結果をどの順番で読む?

確認は「名前解決を無効化してIP表示を先に確認」から始め、「最後の応答点と宛先疎通を併記」まで進めます。「未応答ホップだけで障害断定しない」を確認できれば完了です。

実行手順と完了条件
STEP 実施内容 確認する結果
1 名前解決を無効化してIP表示を先に確認 DNS遅延とネットワーク遅延を分ける
2 送信元・宛先・プローブ方式を固定 再試験条件をそろえる
3 期待経路をルーティングテーブルと照合 想定外のネクストホップを特定
4 最後の応答点と宛先疎通を併記 未応答ホップだけで障害断定しない
設定・確認例(対象機種・OS・バージョンで確認してください)
# Windows
tracert -d 203.0.113.10

# Linux: UDP / ICMP / TCP 443
traceroute -n 203.0.113.10
traceroute -I -n 203.0.113.10
traceroute -T -p 443 -n 203.0.113.10
正常時の出力例・記録例
1  192.0.2.1      1.1 ms  0.9 ms  1.0 ms
2  198.51.100.1  4.2 ms  4.0 ms  4.1 ms
3  203.0.113.10  8.5 ms  8.3 ms  8.4 ms

アスタリスクが出たら何を確認する?

症状ごとの原因候補と、次に確認することを次の表にまとめます。正常時の出力と並べて差を見ます。

正常時と異常時の切り分け
症状・誤り 主な原因候補 次に確認すること
途中だけ * * * ICMP rate limit・フィルター・無応答 後続ホップと宛先が応答するか
全方式が同じホップで停止 経路・ACL・戻り経路 両端の経路とポリシーログ
名前表示だけ遅い reverse DNS -d/-nで再実行
毎回経路が変わる ECMP・動的ルーティング 複数回取得し正常時と比較

調査結果をどう証跡にする?

tracerouteの結果だけで障害装置を断定しません。送信元のルーティングテーブル、宛先サービスの疎通、FWログ、対向側の戻り経路を同じ時刻で集め、どの方式のプローブを使ったかも記録します。

  • 対象機器・インターフェース・VRF/VLAN
  • 取得日時・タイムゾーン・ソフトウェアバージョン
  • 変更前後の同一コマンド出力
  • 期待値・実測値・判定者
  • 異常時の停止条件と切り戻し結果

この内容は、設計構築チャンネルの動画でも解説しています。

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まとめ:TTL・プローブ方式・戻り経路を分けて結果を読む

要点は、TTL・プローブ方式・戻り経路を分けて結果を読むことです。途中のホップが応答しないことと、通信が届かないことは別なので、出力に注釈を付けて残します。

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