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Tera Termを初めて使う方向けに、SSHとコンソールの違い、接続先と鍵の確認、COM番号、作業ログ、接続が止まる段階ごとの調べ方を説明します。
ここからは、記事でゆっくり確かめましょう。図や操作の例を見ながら、気になるところから読み進めてください。
Tera Termを開いたら、IPを入れればつながると思っていたのに、SSHとシリアルの選択で迷う。最初は、ネットワーク経由のSSHと、機器へ直接ケーブルをつなぐコンソールを分けて考えます。
どちらも文字の画面で機器を操作しますが、必要な情報も失敗時の確認先も違います。接続できた後の対象確認とログ保存まで含めて、作業の入口を順に見ていきましょう。

接続先・方式・認証情報を、先にそろえる
SSHでは、接続先IPまたは名前、通常は22番などのポート、ユーザー、認証方式を用意します。VPNや踏み台を経由する管理経路なら、その条件も必要です。どの場所から接続してよいかを先にそろえます。
コンソールでは、機器に対応したケーブル、Windowsが認識したCOM番号、機器指定の通信速度などを使います。ネットワークのIPが未設定でも、コンソールから入れる場合があります。
| 接続方式 | 必要な情報・物 | 最初に確認すること |
|---|---|---|
| SSH | 接続先IPまたはホスト名、ポート、ユーザー、認証方式 | VPN・踏み台の要否と、接続が許可された管理経路 |
| コンソール | 機器対応ケーブル、COM番号、シリアル設定 | 機器のコンソール端子と通信速度の指定 |
COMはシリアル接続を識別する番号で、TCPのポート番号とは別です。コンソールの選択が間違っているときに、IPやDNSを直しても解消しません。表の方式に合わせて、必要な物と値を集めます。
Tera Termは接続先の文字画面を扱うソフトです。デスクトップ全体を表示するリモートデスクトップとは用途が違います。導入やバージョンは公式の案内と職場の指定に合わせ、接続先を確認してから操作します。
SSHは、相手の確認とログインを分ける
SSHでは、相手の機器を確認することと、自分がログインしてよいかを認証することが別の手順です。初回などに出るホスト鍵の確認は、前者に当たります。
ホスト鍵の指紋は、鍵を比較しやすくした値です。管理台帳など信頼できる別の経路の値と照合します。以前と変わった場合も、機器交換や再構築などの理由を確認してから進みます。
用語の補足:ホスト鍵と、自分の秘密鍵は同じ?
ホスト鍵は、接続先サーバーや機器を確認するための鍵です。ユーザー認証の秘密鍵は、自分がログインするために使います。用途が違い、秘密鍵を相手へ送って照合するものではありません。
Linuxの確認例:
hostname
whoami
date
Cisco IOS系の確認例:
show clock
show users
show version
その後のユーザー認証では、指定のパスワード、または手元の秘密鍵を使います。公開鍵方式なら、接続先に登録した公開鍵と対応する秘密鍵をPrivate key fileで選びます。秘密鍵を相手へ渡して照合する手順ではありません。
接続できたら対象を確認します。私は作業前に、ホスト名・ログインユーザー・時刻の3つを見るようにしています。下のコマンドはその材料です。ログイン成功の直後に確認しておくと、別環境へ操作する取り違えを防ぐ助けになります。
参考:Tera Term:SSH接続(2026年10月確認)
コンソールは、COMと通信速度を合わせる
コンソールケーブルをつないだら、まずWindowsのデバイスマネージャーでCOM番号を見ます。Tera Termの「シリアル」でその番号を選び、シリアルポート設定を対象機器へ合わせます。
よく見る9600bps・8bit・パリティなし・ストップ1bit・フロー制御なしは、一部の機器の例です。全機種共通ではありません。bpsは一秒あたりのビット数で、速度が合わないと文字を正しく読めないことがあります。
用語の補足:COMって何?
Windowsでシリアル接続を識別する番号です。COM3などと表示されます。SSHのTCP/22のようなネットワークのポート番号とは別です。
- 機器に対応するコンソールケーブルを接続する。
- Windowsのデバイスマネージャーで、認識されたCOM番号を確認する。
- Tera Termの新しい接続で「シリアル」を選び、そのCOMを指定する。
- 「設定(Setup)→シリアルポート」で、機器のマニュアルに合わせて速度などを設定する。
- Enterを押して、プロンプトやログイン画面を確認する。
条件を合わせたらEnterを押し、ログイン画面や入力待ちの表示を見ます。文字が崩れるなら速度などの条件、無反応ならCOM、ケーブル、電源、他アプリによるCOM使用を候補にします。
コンソールでも、ログイン認証は機器の設定に従います。「直接つないだから認証はいらない」とは限りません。接続の方式とログインの条件を分けて読めば、どの段階で止まったかを説明できます。
変更前に、ログが記録されることを確かめる
ログは、入力したコマンドと表示された結果を後で確認するための記録です。作業後に始めても、作業前の状態は戻ってきません。変更前に開始し、確認コマンドが保存ファイルへ入ったかを見ます。
ファイル名には機器名、日付、作業番号を入れると探しやすくなります。例はSW01_20261005_CHG-024.logです。既存ファイルを選ぶ場合は、上書きか追記かも先に決めます。
Timestampで時刻を付ける場合は、PCと機器の時計の差も残します。機器のログと比較するとき、数分の差を別の出来事と取り違えないためです。開始したつもりという状態を、実際の保存結果で確かめます。
終了時にもファイルを開き、作業前、変更、確認結果、終了まで残ったかを見ます。ログには設定や認証に関わる情報が含まれる場合があるため、保存先と共有範囲は職場の扱いに合わせます。
参考:Tera Term:ログ保存とタイムスタンプ(2026年10月確認)
接続が止まった段階で、確認先を変える
SSHのタイムアウトは、まず指定IP・ポートへの接続段階を調べる材料です。VPN、経路、FW、SSHの待ち受けが候補です。ユーザー認証へ進んだなら、そこまでの接続は進んでいます。
認証で失敗する場合は、ユーザー名、方式、鍵登録、アカウント状態へ進みます。接続拒否の応答なら、待ち受けや拒否した装置を調べます。応答があったことと、原因装置を特定したことは分けます。
| 症状 | 確認する場所 | 次の判断 |
|---|---|---|
| SSHがタイムアウト | 接続先・VPN・経路・FW・SSH待受 | ユーザー認証より前の問題を調べる |
| 接続が拒否される | 指定ポートとSSHサービス、拒否した装置 | 拒否応答だけで原因装置を決めつけない |
| 認証で失敗する | ユーザー名・方式・鍵登録・アカウント状態 | 到達性と認証条件を分ける |
| ホスト鍵が変わった | 機器交換・再構築・接続先台帳 | 理由と指紋を照合してから進む |
| コンソールが無反応 | COM・電源・ケーブル・他アプリの使用 | IPやDNSの設定を先に直さない |
| 文字が崩れる | 速度などのシリアル設定・文字コード | 機器側の指定と照合する |
表の症状を、そのまま故障名としては使いません。コンソールのCOM未認識や文字化けは、ネットワーク経路とは別の確認です。方式と止まった段階をそろえると、同じ設定を何度も試すより材料が増えます。
Pingが返らなくてもSSHを許可する構成はあります。PingだけでSSHの可否を決めず、使いたい接続そのものを試します。エラー表示と接続条件を記録して相談すると、次の担当も入口を選べます。
転送やマクロは、手作業の流れを覚えてから
設定保存、ファイル転送、マクロは、操作の繰り返しを減らせます。ただ、まず手動で接続から対象確認、ログ開始、終了までを通しておくと、途中で止まってもどの手順か分かります。
Save setupでは保存した設定が次回に読み込まれるかを試します。SCP転送では相手の対応、保存先の権限、容量も必要です。SSHログイン成功だけで、すべての機器に同じ転送ができるとは限りません。
マクロは決めた操作を自動実行します。対象確認やエラー時の停止を入れないと、接続先を取り違えたまま先へ進むおそれがあります。自動化する前に、手動で何を見て判断していたかを整理します。
パスワードを平文で埋めたマクロを共有するのではなく、職場の認証方法に合わせます。便利な機能を増やす際も、「接続できる」「正しい対象である」「結果を記録できる」の三つを確かめる流れは変わりません。
