構成図に書かれたリンクと、configに書かれたインターフェースが、どう対応するのか。初めての案件では、機器名やポート番号だけでも迷いやすい部分です。
図は設計したつながり、configは設定した内容、showコマンドは今の状態を表します。どれか一つを正解と決めるより、同じ対象を三つで照合します。図の二本のuplinkを例に、物理ポートとPort-channel、VLANを順に確認しましょう。

物理図・論理図・設定・実測を分ける
物理図では両端の機器とポート、論理図ではVLANやIP、Port-channelなどを見ます。configはその設定、show表示は実際に動いている状態です。
最初にホスト名、PID、シリアル、OS、取得時刻を記録します。同じ名前の資料を見ていても、別の筐体へログインしていれば照合できません。
| 資料・出力 | この例で確かめること |
|---|---|
| 物理構成図 | SW-ACCESSとSW-DISTのGi1/0/47・48をそれぞれ接続 |
| 論理構成図 | 2本をPo1へ束ね、VLAN81・92のtrunkとして使用 |
| パラメータとconfig | LACP、allowed VLAN81・92、native VLAN998 |
| 実測出力 | 対向、Po1の稼働、メンバーの参加、VLANの転送状態 |
図のnative VLAN998は、この例の設計値です。番号を変えるだけで安全になるのではなく、両端のタグの扱い、VLANの存在、許可範囲を合わせます。
両端のポートを、隣接情報と現物で確かめる
SW-ACCESSのGi1/0/47が、SW-DISTのどのポートへつながるかを確認します。descriptionは手掛かりですが、古い説明が残る場合もあります。
CDP/LLDPで対向名とポートを調べ、両端の出力を図と合わせます。配線ラベルやパッチパネルの対応も、必要に応じて確認します。
show inventory
show version
show interfaces description
show cdp neighbors detail
show lldp neighbors detail
| 図のリンク | SW-ACCESS側の確認 | SW-DIST側の確認 |
|---|---|---|
| LINK-01 | Local Gi1/0/47 → SW-DIST Gi1/0/47 | Local Gi1/0/47 → SW-ACCESS Gi1/0/47 |
| LINK-02 | Local Gi1/0/48 → SW-DIST Gi1/0/48 | Local Gi1/0/48 → SW-ACCESS Gi1/0/48 |
隣接情報が出ないから未接続とは限りません。無効設定、非対応、制御されている場合があります。リンク状態と配線表で補います。
照合表には、自分側だけでなく対向側の機器・ポートも書きます。一本ずつ確認できれば、二本の取り違えも見つけやすくなります。
Port-channelは、論理IFと物理メンバーを両方読む
二本の物理ポートをLACPでまとめると、論理的にはPort-channel1として扱います。図のPo1と、実際のGi1/0/47・48を対応させます。
show etherchannel summaryでは、論理IFが使用中か、各メンバーが参加しているかを読みます。典型的なS、U、Pの表示も、出力のFlagsの凡例で確認します。
両スイッチの対応するIFへ設定する説明例
interface range GigabitEthernet1/0/47 - 48
switchport mode trunk
switchport trunk native vlan 998
switchport trunk allowed vlan 81,92
channel-group 1 mode active
!
interface Port-channel1
switchport mode trunk
switchport trunk native vlan 998
switchport trunk allowed vlan 81,92
show etherchannel summary
show etherchannel 1 detail
show interfaces Port-channel1 switchport
show interfaces trunk
summaryの説明用抜粋
Group Port-channel Protocol Ports
1 Po1(SU) LACP Gi1/0/47(P) Gi1/0/48(P)
Po1がupでも、一方のメンバーが外れている場合があります。通信が通るから二本とも正常とは判断できません。
設定例は両端でactiveを使うLACPの説明です。既存のLAGへそのまま追加せず、機種ごとの整合条件と設定継承を確認します。番号が両端で同じことだけも、接続の証明にはなりません。
allowed VLANは、実際に転送できる状態まで見る
trunkのallowedにVLAN81があっても、それだけでは通過の証明になりません。VLANが存在するか、対向でも許可しているか、STPの状態が転送を許すかを確認します。
端末側はaccess VLAN81です。端末ポートの所属からtrunk、上位まで同じVLANを追うと、どこで条件が途切れるかを見つけられます。
| show interfaces trunkで見る範囲 | 分かること |
|---|---|
| モード・native VLAN | trunkとして動作し、両端の条件が一致するか |
| 許可VLANの一覧 | 設定上の通過対象に81・92があるか |
| 存在して有効なVLAN | 対象VLANが装置上で利用可能か |
| STPで転送するVLAN | そのリンクで実際に転送可能か |
show interfaces GigabitEthernet1/0/10 switchport
show vlan brief
show spanning-tree vlan 81
show mac address-table dynamic vlan 81
別VLANへ通信する場合は、SVI、IP、経路、ACLも必要です。L2のリンク確認だけで、すべてのIP通信を確かめた意味にはなりません。
設定値と動作状態を分けて記録すると、設定漏れなのか、状態が成立していないのかを説明できます。
差は、設計の更新漏れか設定逸脱かを判断する
表に設計値、configの値、showの実測、判定を並べます。これらが一致するかを見て、違う項目の原本を保存します。表の例は計画なので、実測した結果は別に記入します。
実機へ合わせて図を黙って直すと、承認されていない設定まで正式な設計に見える場合があります。変更履歴と承認済みの設計を確認し、どちらを修正するかを判断します。
| 項目 | 設計値 | 設定値 | 実測で見ること |
|---|---|---|---|
| LINK-01の対向 | SW-DIST Gi1/0/47 | descriptionと接続台帳 | CDP/LLDPまたは現物 |
| LAGのメンバー | Gi1/0/47・48 | channel-group 1 | 両方がPで参加 |
| trunkのVLAN | 81・92 | allowed vlan 81,92 | 対象VLANが転送可能 |
| 端末ポート | Gi1/0/10 / VLAN81 | access vlan 81 | 動作モード・学習MAC |
- 差のある機器・IF・値・実測を保存する。
- 承認済み変更が反映されているか確認する。
- 修正対象と通信影響、試験、切り戻しを決める。
- 修正後に同じ項目を再取得し、図・設定・実測をそろえる。
修正後は同じ項目を再取得し、通信や冗長性まで確認します。値が合ったことと、業務が正常なことを分けて残します。
最初は図のリンク一本から、両端のポート、Port-channel、VLANを追ってみてください。大量のconfigも、対象を決めれば読む範囲を絞れます。
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