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MDIとMDI-Xの違い|ストレート・クロスの使い分けとAuto-MDIX

動画と記事で学ぶ / L2・L3と経路制御

MDIとMDI-Xの違いを10/100BASE-TXの送受信ピンで比較。ストレート・クロスケーブルの選び方、Auto-MDIXの適用条件、Cisco機器でリンクが上がらない時の確認順を解説します。

ここからは、記事でゆっくり確かめましょう。図や操作の例を見ながら、気になるところから読み進めてください。

昔の配線表には「PCとスイッチはストレート」「スイッチ同士はクロス」と書かれています。一方、今の機器では同じケーブルでつながることがあり、どちらを信じればよいか迷いますよね。

MDIとMDI-Xは、銅線Ethernetの送受信の組み合わせを理解する言葉です。Auto-MDIXがその組み合わせを自動で合わせるため、機器によってケーブルの選び方が変わります。まず10/100BASE-TXの基本から確認します。

10/100では、送信する対と受信する対を合わせる

10/100BASE-TXでは、送信に使うピン対と受信に使うピン対があります。片側の送信を、相手の受信へ結ぶ必要があります。両端の送信同士を結んでも、正しく受け渡しできません。

MDIとMDI-Xは、この送受信の割り当てが逆になるポートの関係です。従来はPCやルーターをMDI、スイッチをMDI-Xとして説明することが多くありました。

ポート種別 1・2番ピン 3・6番ピン 従来の代表例
MDI 送信 受信 PC・ルーター側
MDI-X 受信 送信 スイッチ側
ポートの種類 該当する機器 備考
MDI PC、サーバー、ルーターのLANポート 「端末側」と覚えると分かりやすい
MDI-X スイッチ、ハブの一般ポート 「集線する側」。ポート名に X が付いている機器もある

表は従来の10/100の基本例です。機器の種類だけで、現在の全ポートの動作を決めるものではありません。内蔵スイッチポートや自動切替の対応もあります。

ストレートとクロスは、線の結び方が違う

ストレートは両端で対応するピンを同じように結び、クロスは必要な送受信の対を入れ替えます。従来のMDIとMDI-Xならストレート、同種同士ならクロスが基本です。

これは機器名の暗記より、送受信の表で考えるほうが分かりやすい部分です。相手の受信へ到達するように、機器側とケーブル側の入れ替えを合わせます。

接続の組み合わせ ポートの種類 必要なケーブル
PC ↔ スイッチ MDI ↔ MDI-X ストレート
ルーター ↔ スイッチ MDI ↔ MDI-X ストレート
スイッチ ↔ スイッチ MDI-X ↔ MDI-X クロス
PC ↔ PC MDI ↔ MDI クロス
ルーター ↔ ルーター MDI ↔ MDI クロス
PC ↔ ルーター MDI ↔ MDI クロス

古いスイッチのUplinkポートは、MDI側へ切り替えることで、スイッチ同士をストレートでつなげるようにしたものもあります。

現在の構成でいうアップリンクは、上位へつながる役割の名前です。古いポートの結線方式と、構成上の役割を同じ意味だと思わないようにします。

Auto-MDIXの対応と条件は、対象ポートで確認する

Auto-MDIXは、銅線ポートが必要な送受信の組み合わせを自動で合わせる機能です。対応していれば、ケーブルの種類の違いを機器側で吸収できる場合があります。

Ciscoの一部の機種ではspeed autoとduplex autoを前提に設定します。ただし「固定設定なら、すべての機種で必ず無効」とは言えません。1000Mbpsでの扱いなど、製品ごとの差があります。

  1. 両端のポート仕様と実際の速度・duplex設定を確認する。
  2. show interfaces statusでリンク状態を確認する。
  3. ケーブル・パッチパネルを既知良品と交換し、一条件ずつ切り分ける。
  4. 配線テスターでピン結線とpair異常を測る。
操作 コマンド 補足
設定を確認する show running-config interface <interface> 既定値は表示されないことがある
有効にする (config-if)# mdix auto speed auto / duplex auto が前提
無効にする (config-if)# no mdix auto 結線どおりの極性で固定される

設定の有無だけでなく、実際の速度とduplex、対応する銅線ポートかを確認します。光SFPの接続を、このMDIの説明だけで判断することもできません。

無効化するコマンドは検証のための例です。リンクが上がらないからと、機能を先に外すより、対象機種の仕様と両端の設定を確認します。

1000BASE-Tは、10/100の図をそのまま使わない

1000BASE-Tは四つの対を使い、各対で送受信します。10/100の「この二対が送信・受信」という図を、そのままギガビット通信の全動作に当てはめません。

1Gbpsのつもりで接続したのに100Mbpsでリンクしていたら、実際の速度から調べ直します。ポート表示やshow interfaces statusで、リンク状態だけでなく速度も確認してください。

ケーブルの品質、断線している対、両端の対応速度や設定によって、期待した速度にならない場合があります。リンクがupであることと、予定した速度であることは別です。

製品の仕様を確認し、実測した状態を配線表へ残すと、後の速度変更でも確認しやすくなります。

リンク障害では、両端とケーブルを同じ条件で見る

shutdownやerr-disabledで停止していないか、両端の速度・duplexが合うか、ケーブルやポートを交換した結果がどうかを順に確認します。Auto-MDIXだけが原因と決めて始めません。

交換試験では一度に複数の条件を変えず、どのケーブルとポートでリンクが上がったかを残します。結果が変わった理由を説明しやすくするためです。

  1. 両端のspeed / duplex設定を見る
    固定時にAuto-MDIXが働くかは機種・ポートにより異なります。対象機種の条件と両端の設定を確認します。
  2. 実際にリンクしている速度を確認する
    show interfaces status でSpeedとDuplexを見ます。設定値ではなく実測値です。
  3. ケーブル種別を現物で確認する
    ラベルではなく、コネクタの結線色順を両端で見比べます。ラベルと中身が違うことがあります。
  4. ケーブルテスターで結線を確認する
    ペアの入れ替わり、断線、長さ超過を切り分けます。目視では分かりません。
  5. 対向機器のポート状態を見る
    片側だけを見ていると、対向がshutdownやerr-disabledになっているケースを見落とします。
  • 始点と終点の機器名・ポート番号、経由するパッチパネルとポート
  • ケーブルID、種別(ストレート/クロス)、カテゴリ、長さ
  • 両端のspeed / duplex設定と、リンク後の実測値
  • テスターの試験結果(実施日と実施者つき)
  • 構成図と現物を照合した日

記録には両端の機器・ポート、ケーブルID、種別、設定、実際の速度をそろえます。「ストレートで接続した」という情報だけでは、自動切替が働いたかは分かりません。

MDI/MDI-Xは送受信の割り当て、Auto-MDIXはその自動調整。古い基本表と現在の仕様を分けて読むと、ケーブルの選び方に納得しやすくなります。

確認に使った公式資料

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