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EOSとEOLの違いとは?Ciscoの9つの節目と保守期限の調べ方

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EOSは販売終了、EOLは製品終息のプロセスです。Cisco機器のPIDからEnd-of-Sale、脆弱性修正終了、Last Date of Supportを確認し、更改期限と保守契約を整理する方法を解説。

ここからは、記事でゆっくり確かめましょう。図や操作の例を見ながら、気になるところから読み進めてください。

「このスイッチ、EOLだから交換が必要です」と言われても、すぐに止まるのか、買えなくなるだけなのかは分かりません。機器を使い続けられる期間を考えるには、終了するものと日付を分けて読む必要があります。

CiscoでEOSは販売終了日、EOLは製品を終息させる一連の流れを指します。この記事では保守期限の読み方を、Catalyst 2960-Xの公式告知を例に整理します。機器更改は、古いものを交換するだけでなく、予算・検証・切替まで準備する仕事です。

EOSとEOLは、販売の期限と終息の流れ

EOSを過ぎると、Ciscoの販売経路から対象製品を新規発注できなくなります。しかし、その日に既存機器のサポートもすべて終わるわけではありません。販売終了のあとも、契約条件に応じて保守が続く期間があります。

EOLは、告知、販売終了、ソフトウェア修正の終了、保守終了といった節目をまとめた言葉です。「EOL済み」だけの台帳では、今どの段階かを読み取れません。

用語 正式名 Ciscoの定義 実務での意味
EOS End of Sale この日以降、製品は販売されない 追加購入・予備機の調達ができなくなる
EOL End of Life 製品ライフサイクルの最終業務を導くプロセス 単独の日付ではなく、複数の節目をまとめた呼び方

期限を聞くときは「販売が終わる日ですか、それともサポートの最終日ですか」と聞き直すと、話を具体的な日付へ進められます。

九つの節目は、何が終わるかで読む

告知表の英語を全部暗記する必要はありません。まず、買えなくなる日、修正が終わる日、契約に関する日、サポートの最終日を拾います。LDoSはLast Date of Supportの略で、対象契約や保証に基づくサポートを受けられる最終日です。

Catalyst 2960-Xの告知では、販売終了が2022年10月31日、通常のソフトウェア保守終了が2023年10月31日、セキュリティ対応とLDoSが2027年10月31日です。同じ「終了」でも、日付に差があります。

節目 略称 この日を過ぎると
End-of-Life Announcement Date EoL告知 (起点)終息が公式に告知される
End-of-Sale Date EoS Ciscoの販売経路から発注できなくなる
Last Ship Date LSD 出荷を依頼できる最終日を過ぎる(EoSの3か月後)
End of SW Maintenance Releases Date — bug fixを含む最終のメンテナンスリリースが出なくなる
End of Vulnerability/Security Support — 脆弱性に対する修正が提供されなくなる
End of Routine Failure Analysis Date EoRFA 故障原因の定常的な解析を受けられなくなる
End of New Service Attachment Date — 保守契約の付いていない機器に、新規で契約を付けられなくなる
End of Service Contract Renewal Date — 既存の保守契約を延長・更新できなくなる
Last Date of Support LDoS 有効な契約があってもサポートを受けられなくなる
節目 日付 EoSからの経過
End-of-Life Announcement 2020年10月31日 EoSの2年前
End-of-Sale(HW) 2022年10月31日 起点
Last Ship Date 2023年1月30日 3か月後
End of SW Maintenance Releases 2023年10月31日 1年後
End of Routine Failure Analysis 2023年10月31日 1年後
End of New Service Attachment 2023年10月31日 1年後
End of Service Contract Renewal 2027年1月29日 約4年3か月後
End of Vulnerability/Security Support 2027年10月31日 5年後
Last Date of Support 2027年10月31日 5年後
  • 告知からLDoSまでは7年あるが、bug fixが止まるのは告知から3年後(EoSの1年後)
  • この告知では脆弱性のサポート終了日とLDoSが同じです。個々の脆弱性に修正版が提供されるかは、対象版とメーカーの告知を確認します。
  • 告知からEoSまでの2年は製品ごとに違う。Ciscoのポリシーは最低6か月前の告知を定めているだけで、2年空くとは限らない

ここでのセキュリティ対応期限は、すべての脆弱性が必ず修正されるという保証ではありません。告知に書かれた対応の範囲と、製品ごとの通知を確認します。

また、公式告知の最終日まで自社の契約が続くとは限りません。機器に保守契約が付いているか、いつ満了するかは、自社の契約情報で別に確認してください。

EOSLや略号が違っても、型番と日付を合わせる

第三者保守の資料ではEOSLという表記を見ることがあります。End of Service Lifeなどの意味で使われますが、Ciscoの告知表ではLDoSなどの節目名で読むのが確実です。別の会社の表記を、そのままCiscoの正式項目へ置き換えないようにします。

英語の項目名が長い場合は、略号の表を使い、元の告知へ戻れるようにしておきます。社内の資料でEOLとまとめる場合も、販売・修正・保守の日付は列を分けます。

略号 英語表記 意味
EoL Announcement End-of-Life Announcement Date 終息を告知した日。ここから逆算が始まる
EoS End-of-Sale Date 新規に購入できなくなる日
EoSWM End of SW Maintenance Releases Date バグ修正のソフトウェアが出なくなる日
EoVSS End of Vulnerability/Security Support 脆弱性の修正が出なくなる日
EoRFA End of Routine Failure Analysis Date 故障解析を受け付けなくなる日
EoSCR End of Service Contract Renewal Date 保守契約を更新できなくなる日
LDoS Last Date of Support すべてのサポートが終わる日

大事なのは、用語を完全に統一することより「この型番の、このサービスが、この日に終わる」と確認できることです。同じシリーズ名でも、型番やOSによって別の告知が出る場合があります。

略号だけで更改の優先順位を決めず、終了する内容と業務への影響を一緒に見てください。

実機のPIDを取得して、該当する告知を探す

PIDは製品を特定する型番です。最初にshow inventoryなどで本体・モジュールのPIDを取得し、show versionで稼働しているOSを確認します。台帳のシリーズ名だけでは、対象の告知に含まれるかを判断できません。

公式の告知では、対象製品の一覧にそのPIDがあるかを確かめてから、期限を転記します。OSの終息が別に案内されている場合は、機器の期限と混ぜずに記録します。

  1. 型番(PID)を確定する
    機器上で show version と show inventory を実行し、PIDとシリアルを取得します。ラベルの型名と実際のPIDがずれていることがあるため、実機の出力を正とします。
  2. EoX告知を型番で引く
    CiscoのEoX一覧から型番で検索し、該当する告知文書を開きます。同じシリーズでもモデルごとに告知が分かれていることがあります。
  3. ハードウェアとソフトウェアを別に確認する
    節目はハードとソフトで別々に設定されます。機器がLDoS前でも、載せているIOSリリースのEnd of SW Maintenanceが先に来ていることがあります。
  4. 契約の状態を確認する
    保守契約が付いているかで、見るべき日付が変わります。契約なしならEnd of New Service Attachment、契約ありならEnd of Service Contract Renewalが期限です。
  5. 台帳へ日付で記録する
    「EOL済み」ではなく、9項目のうちどれをいつ過ぎるかを日付で残します。
確認する日付 この日付を使う判断
End-of-Sale 同型機の追加購入や予備機調達を終える時期
脆弱性修正の終了日 未修正リスクに対する代替策と更改優先度
Last Date of Support メーカーのサポートを前提にした運用を終える期限
自社の契約満了日 実際に問い合わせ・交換を依頼できる期限

保守窓口へ問い合わせるときにも、PIDとシリアルがあると対象を特定しやすくなります。期限の根拠として告知のURLと確認日を残せば、後から担当者が変わっても調べ直せます。

「似た型番だから同じ日」と推測せず、対象一覧まで確認するひと手間を入れましょう。

更改日は、予算と切替に必要な時間から逆算する

更改とは、機器やシステムを新しいものへ入れ替えることです。期限当日に交換を始めるのでは間に合いません。後継機の選定、予算、調達、設定の移行、試験、切替、切替後の確認が必要です。

表の月数は計画を考えるための目安です。拠点数や調達状況で期間は変わるため、実際の納期と作業できる日程から逆算します。修正終了や契約満了が先に来る場合は、LDoSより前を目標にします。

逆算する工程 LDoSからの目安 ここが遅れる理由
更改完了 3〜6か月前 切替後の安定確認と、問題が出た場合の再切替の余地
切替作業 6〜9か月前 拠点数が多いと1回では終わらず、複数回に分かれる
機器の納品 9〜12か月前 後継機の在庫状況で変動する。リードタイムは見積時に確認する
予算の確保 12〜18か月前 年度予算のサイクルに乗せる必要がある
後継機の選定・検証 15〜24か月前 設定の移行可否、既存機能の有無、ライセンス体系の変更を確認する
  • 型番(PID)とシリアル、設置拠点、ラック位置
  • 稼働中のIOSバージョンと、そのリリースのEnd of SW Maintenance
  • EoS / End of Vulnerability/Security Support / LDoSの3つの日付
  • 保守契約の有無と、契約の終了日
  • 後継機の候補と、設定移行で引き継げない機能
  • 台帳を更新した日と、確認に使った告知文書のURL

予算を申請できる時期も確認してください。技術的には半年で交換できても、予算の締切を逃すと着手できないことがあります。

台帳には期限だけでなく、業務への影響、後継候補、必要台数、切替時期を残します。それがあれば「期限切れが何台あるか」から「今年どの更改を進めるか」へ話を進められます。

期限を過ぎる場合は、使い続ける条件を明確にする

更改が間に合わない場合、動いているから大丈夫とは判断できません。故障交換を依頼できるか、未修正の問題が出たときにどう対応するかを確認し、利用継続の期限と判断者を決めます。

予備機や第三者保守は故障対応の選択肢になりますが、メーカーによるソフトウェア修正と同じものではありません。契約で何を提供するのかを確かめます。

  • 予備機を確保する:故障してもメーカーから調達できないため、同型番の予備機を社内に持つか、第三者保守を契約する
  • 脆弱性の受け口を決める:修正版が出ないため、管理アクセスの制限、不要サービスの停止、上位機器でのフィルタなど、機器の外で塞ぐ手段を決める
  • 故障時の代替手順を書く:復旧ではなく「その機器を外して縮退運転する手順」を用意する
  • 設定とIOSイメージを保管する:同型番の予備機へ載せ替えられるよう、configとイメージを取得して保管場所を決めておく
  • 期限を設ける:「いつまで延長するか」を決めずに継続すると、次の予算サイクルも逃します

EOSは買えなくなる日、EOLは終息の流れ。この二つを区別したうえで、修正・保守・自社契約の期限を並べると、更改計画を立てやすくなります。

まず一台のPIDと公式告知を照合してみてください。略語を覚えるより、どの期限が自分の担当機器に効いてくるかを確認する練習になります。

動画・筆者の投稿で補足する

文章と図で流れをつかんだら、関連する動画も参考にしてください。画面の表示や操作は、機種・ソフトウェアの版によって異なる場合があります。

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