PATは、複数のプライベートアドレス/ポートを、1つまたは少数のグローバルアドレスと異なる送信元ポートへ変換して共有するNAT方式です。単純なアドレス変換と違い、変換はIPだけでなくtransport プロトコルとポートを含むため、同時セッションを識別できます。
この記事はネットワークエンジニアの仕事内容の各論です。工程の全体像から確認したい場合はそちらへ。
⭕️インフラエンジニアが
NATで混乱しやすいこと✅️NAT
✅️NAPT
✅️SNAT
✅️DNATこの違い。
全部「NATっぽい言葉」なので、
最初はかなり混ざりやすい。まず大前提として、
NATは
IPアドレスを変換する仕組みの総称として使われることが多い。
たとえば、
192.168.1.10
↓
203.0.113.10… pic.twitter.com/umYtrxu7wK— けんと@設計構築チャンネル (@yeiquer12) 2026年6月15日
PATはIPとポート番号を変換し、複数端末を1つのグローバルIPで識別すると解説したポスト。
PATとは?
先に答えると、PATは、複数のプライベートアドレス/ポートを、1つまたは少数のグローバルアドレスと異なる送信元ポートへ変換して共有するNAT方式です。単純なアドレス変換と違い、変換はIPだけでなくtransport プロトコルとポートを含むため、同時セッションを識別できます。
NATとは何が違う?
それぞれの役割と、実務で見るところを次の表に整理します。
| 項目 | 仕組み・役割 | 実務での判断 |
|---|---|---|
| スタティック NAT | 1対1 アドレス固定 | 公開サーバー等 |
| 動的 NAT | アドレス poolから割当 | アドレス数が上限 |
| PAT/NAT overload | アドレス + ポートで多重化 | 多数クライアントのoutbound |
| ポート forwarding | 特定グローバルポートをinsideへ | DNAT/PATの一形態 |
10.0.0.10:51001 ─┐
10.0.0.11:51002 ─┼→ 203.0.113.20:40001/40002 → Internet
10.0.0.12:51003 ─┘ translation tableで逆引き
IP・ポートはどう変換される?
作業の順序と、各ステップの完了条件を次の表にまとめます。
| STEP | 実施内容 | 確認する結果 |
|---|---|---|
| 1 | inside/outsideとoriginal タプルを特定 | 通信方向を固定 |
| 2 | 変換ルールとカウンターを確認 | 作成有無 |
| 3 | pool/ポート リソースとタイムアウトを確認 | 枯渇・短時間消失 |
| 4 | 戻りパケットとreverse 変換を確認 | 非対称経路を除外 |
access-list 10 permit 10.0.0.0 0.0.0.255
ip nat inside source list 10 interface GigabitEthernet0/1 overload
show ip nat translations
show ip nat statistics
Pro Inside global Inside local Outside local Outside global
tcp 203.0.113.20:40001 10.0.0.10:51001 198.51.100.10:443 198.51.100.10:443
戻り通信はどう元端末へ届く?
症状ごとの原因候補と、次に確認することを次の表にまとめます。正常時の出力と並べて差を見ます。
| 症状・誤り | 主な原因候補 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 変換なし | NAT ACL・inside/outside・経路 | statisticsと設定 |
| 一部だけ失敗 | ポート/リソース枯渇 | active translationsとpool |
| 戻りなし | 経路・FW・asymmetry | outside キャプチャ/セッション |
| 長時間セッション切断 | idle タイムアウト・アプリケーション keepalive | タイマーとフロー pattern |
PAT障害をどう切り分ける?
PATの利用端末数だけでcapacityを決めません。1端末が多数セッションを作るアプリケーションもあるため、同時変換、ポート使用、タイムアウト、peak トラフィックを監視し、上限接近時のアラートを作ります。
- 対象機器・インターフェース・VRF/VLAN
- 取得日時・タイムゾーン・ソフトウェアバージョン
- 変更前後の同一コマンド出力
- 期待値・実測値・判定者
- 異常時の停止条件と切り戻し結果
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まとめ:IPだけでなくプロトコル・ポートを含む変換として確認する
要点は、IPだけでなくプロトコル・ポートを含む変換として確認することです。変換前後のIPとポートを、セッションテーブルの出力ごと残します。
