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VRFとは?VLANとの違い・Cisco設定・経路確認を解説

VRFは、1台のL3機器に独立したルーティングテーブルを複数持たせる仕組みです。VLANが主にL2のブロードキャストドメインを分けるのに対し、VRFはL3の経路空間を分けるため、同じIP帯を別VRFで重複利用できます。

この記事でわかること

  • VRFは1台の機器でL3経路空間を分離する
  • VRFとVLANの違いはL3とL2の分離範囲にある
  • 同じIP帯を使えるのは経路検索と隣接情報が別だから
  • VRF-LiteはMPLSを使わず機器内の経路表を分離する

Xの元ポスト

VRFは同じ機器内でL3経路表を分離し、同じIP帯も別空間として扱えると説明したポスト。

VRFは1台の機器でL3経路空間を分離する

VRF(Virtual ルーティング and Forwarding)ごとに、所属インターフェース、接続経路、スタティック・動的経路、ARPなどを分けて扱います。グローバル経路表に宛先があっても、対象VRFの経路表になければその通信には使われません。

VRFとVLANの違いはL3とL2の分離範囲にある

VLANはEthernetフレームを扱うL2の分離、VRFはIP経路を扱うL3の分離です。複数VLANを同じVRFへ所属させてルーティングすることも、同じIPプレフィックスを別VRFで使うこともできます。

VRFとVLANの比較
比較項目 VLAN VRF
主なレイヤー L2 L3
分離するもの ブロードキャストドメイン ルーティングテーブルとL3到達性
識別 VLAN ID VRF名
同一機器で同じIP帯 L3へ上げる際に通常は重複不可 別VRFなら重複利用可能
相互通信 L3ルーティングが必要 経路リークやFW経由などの明示設計が必要

同じIP帯を使えるのは経路検索と隣接情報が別だから

192.168.1.0/24がVRF-AとVRF-Bの両方に存在しても、パケットは入力インターフェースにひも付くVRFの経路表だけを参照します。ARPや隣接情報もVRFの文脈で確認するため、同じ宛先IPでも別のインターフェースと次ホップを選べます。

VRF-LiteはMPLSを使わず機器内の経路表を分離する

VRF-Liteは、MPLS VPNのプロバイダー網を構成せず、ルーターやL3スイッチ上でVRFを使って経路空間を分ける構成を指します。拠点内のテナント、業務系と管理系などの分離に使われますが、FWやアクセス制御の代替ではありません。

Cisco IOS XEでVRF-Liteを設定する

VRFを定義し、L3インターフェースを所属させ、そのVRF内のIPアドレスと経路を設定します。以下は検証環境向けの例で、コマンド形式は製品・IOS/IOS XEリリースによって異なります。対象機種の公式資料で確認してから使用してください。

VRF-Liteの設定例
vrf definition CUST-A
 address-family ipv4
 exit-address-family
!
interface GigabitEthernet1/0
 vrf forwarding CUST-A
 ip address 192.168.1.1 255.255.255.0
 no shutdown
!
ip route vrf CUST-A 203.0.113.0 255.255.255.0 192.168.1.254

show vrf・show ip route vrf・ping vrfで確認する

show vrfでVRFと所属インターフェース、show ip route vrfでVRF別の経路、show arp vrfで隣接、ping vrfでそのVRFを使った疎通を確認します。通常のshow ip routeだけを見て別の経路表を誤認しないよう、すべての証跡へVRF名を付けます。

VRF別の確認例
show vrf
show ip interface brief vrf CUST-A
show ip route vrf CUST-A
show arp vrf CUST-A
ping vrf CUST-A 203.0.113.10 source 192.168.1.1

VRF間通信は経路リークやFW経由を明示設計する

VRF間は自動的に通信しません。共有サービスへ到達させる場合は、許可するプレフィックスと方向、経路を渡す方法、FW検査、戻り経路、拒否すべき通信を決めます。経路リークは分離を弱める変更なので、許可試験だけでなく別テナントへ届かない拒否試験も行います。

VRFの通信障害は所属・経路・ARP・制御・復路の順で切り分ける

送信元インターフェースのVRF所属、対象VRFの接続・スタティック・動的経路、ARP、ACL/FW、経路リーク、宛先からの戻り経路を順に確認します。pingやtracerouteでもVRFと送信元を明示し、グローバル経路表の成功結果を対象VRFの結果と混同しないでください。

VRF障害の確認手順
STEP 実施内容 完了確認
1 入力IF・SVI・サブIFのVRF所属を確認 想定VRFに所属している
2 対象VRFの経路表と次ホップを確認 宛先へ最長一致する経路がある
3 VRF内のARP・隣接を確認 次ホップを解決できる
4 ACL・FW・経路リークを確認 許可条件とヒットログが一致する
5 送信元指定pingと復路を確認 往復通信が同じVRF設計で成立する

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次の解説を続けて読むと、今回の内容を隣接する工程や確認方法へ広げられます。

まとめ:VRF名を付けて経路・ARP・疎通を確認する

VRFはL3の経路空間、VLANはL2ドメインを分けます。Cisco環境では所属インターフェース、VRF別経路、ARP、疎通を同じVRF名で確認し、VRF間通信を許可する場合はプレフィックス、方向、FW検査、復路、拒否試験まで設計してください。

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