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PATとは?NATとの違いとIP・ポート変換の仕組み

PATは、複数のプライベートアドレス/ポートを、1つまたは少数のグローバルアドレスと異なる送信元ポートへ変換して共有するNAT方式です。単純なアドレス変換と違い、変換はIPだけでなくtransport プロトコルとポートを含むため、同時セッションを識別できます。

この記事でわかること

  • PATとは?
  • NATとは何が違う?
  • IP・ポートはどう変換される?
  • 戻り通信はどう元端末へ届く?

この記事はネットワークエンジニアの仕事内容の各論です。工程の全体像から確認したい場合はそちらへ。

Xの元ポスト

PATはIPとポート番号を変換し、複数端末を1つのグローバルIPで識別すると解説したポスト。

けんと@設計構築チャンネル
けんと@設計構築チャンネル
PATを追うときは、変換前後の送信元・宛先・ポートを通信方向ごとに表へ分けます。パケットキャプチャとログがどちらの値を記録するかも併記すると迷いません。

PATとは?

先に答えると、PATは、複数のプライベートアドレス/ポートを、1つまたは少数のグローバルアドレスと異なる送信元ポートへ変換して共有するNAT方式です。単純なアドレス変換と違い、変換はIPだけでなくtransport プロトコルとポートを含むため、同時セッションを識別できます。

NATとは何が違う?

それぞれの役割と、実務で見るところを次の表に整理します。

仕組みと判断軸
項目 仕組み・役割 実務での判断
スタティック NAT 1対1 アドレス固定 公開サーバー等
動的 NAT アドレス poolから割当 アドレス数が上限
PAT/NAT overload アドレス + ポートで多重化 多数クライアントのoutbound
ポート forwarding 特定グローバルポートをinsideへ DNAT/PATの一形態
構成・処理フロー
10.0.0.10:51001 ─┐
10.0.0.11:51002 ─┼→ 203.0.113.20:40001/40002 → Internet
10.0.0.12:51003 ─┘       translation tableで逆引き

IP・ポートはどう変換される?

作業の順序と、各ステップの完了条件を次の表にまとめます。

実行手順と完了条件
STEP 実施内容 確認する結果
1 inside/outsideとoriginal タプルを特定 通信方向を固定
2 変換ルールとカウンターを確認 作成有無
3 pool/ポート リソースとタイムアウトを確認 枯渇・短時間消失
4 戻りパケットとreverse 変換を確認 非対称経路を除外
設定・確認例(対象機種・OS・バージョンで確認してください)
access-list 10 permit 10.0.0.0 0.0.0.255
ip nat inside source list 10 interface GigabitEthernet0/1 overload

show ip nat translations
show ip nat statistics
正常時の出力例・記録例
Pro Inside global       Inside local        Outside local      Outside global
tcp 203.0.113.20:40001 10.0.0.10:51001    198.51.100.10:443 198.51.100.10:443

戻り通信はどう元端末へ届く?

症状ごとの原因候補と、次に確認することを次の表にまとめます。正常時の出力と並べて差を見ます。

正常時と異常時の切り分け
症状・誤り 主な原因候補 次に確認すること
変換なし NAT ACL・inside/outside・経路 statisticsと設定
一部だけ失敗 ポート/リソース枯渇 active translationsとpool
戻りなし 経路・FW・asymmetry outside キャプチャ/セッション
長時間セッション切断 idle タイムアウト・アプリケーション keepalive タイマーとフロー pattern

PAT障害をどう切り分ける?

PATの利用端末数だけでcapacityを決めません。1端末が多数セッションを作るアプリケーションもあるため、同時変換、ポート使用、タイムアウト、peak トラフィックを監視し、上限接近時のアラートを作ります。

  • 対象機器・インターフェース・VRF/VLAN
  • 取得日時・タイムゾーン・ソフトウェアバージョン
  • 変更前後の同一コマンド出力
  • 期待値・実測値・判定者
  • 異常時の停止条件と切り戻し結果

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まとめ:IPだけでなくプロトコル・ポートを含む変換として確認する

要点は、IPだけでなくプロトコル・ポートを含む変換として確認することです。変換前後のIPとポートを、セッションテーブルの出力ごと残します。

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