クラウド技術が急速に普及し、インフラエンジニアの働き方も大きく変わっています。仮想化や自動スケーリング、サーバーレスといった要件が求められる中、従来型の物理サーバやネットワーク運用に携わってきたオンプレ経験は、今も重要な土台です。たとえば、レガシー環境からクラウドへのマイグレーションでは、オンプレに詳しいエンジニアの知見が重宝されます。

クラウドエンジニアの平均年収は国内給与所得者と比較して高い傾向にあります。たとえば、厚生労働省の職業分類によればクラウドエンジニアの平均年収は約660万円とされており、一般的なインフラエンジニア（約539万円）より大きく上回ります。

また、GCPエンジニアに限定すると、500万〜800万円が中心的な相場で、1,000万円以上のケースも存在します。
クラウド技術のスキルセットを持つエンジニアはより高収入を狙いやすいという市場の流れです。

クラウドだけではなく、オンプレ＆クラウド両方の能力はインフラエンジニアのキャリアにおいては大きな強みになります。オンプレミスとクラウドの両方に精通するエンジニアは、市場において希少価値が高く長く活躍できる傾向があります。(出典：Paiza Times)
特に、インフラ全体を俯瞰して最適な環境を提案できる人材は、セキュリティ設計やオンプレ→クラウドへの移行プロジェクトにも対応できるため、企業からも高く評価されます。

年収をさらに伸ばしていくためには、以下のような戦略がおすすめです：

◆クラウド専門資格の取得
AWS、Azure、GCPといったクラウドサービスの公式資格を持つことで、信頼性が増し高年収案件へのアクセスが広がります。

◆Infrastructure as Code（IaC）の習得
TerraformやCloudFormationなどを使ってインフラ構成をコード化できるスキルは、設計・再現性・移行作業の効率性でメリットが大きいです。

◆生成AIの活用
近年、ログ解析やドキュメント作成、オートメーションスクリプトなどにAIを活用する動きが進んでいます。AIを業務に取り入れ、効率や品質を上げられるエンジニアは、大きな差別化要素になります。

これらを組み合わせることで、クラウド × オンプレの両輪に加えAIを活かす価値ある存在として、年収もキャリアも飛躍しやすくなります。

クラウド技術が主流となる時代にあって、既存のオンプレミス経験は決して無駄ではありません。むしろ、それを活かしながらクラウドスキルやAI活用手法を身につけることで、市場価値は飛躍的に向上します。
このような両方に対応できるスキルセットを武器に、キャリアを戦略的に構築することが、将来の年収アップと安定につながります。